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音楽プロモーション戦略の組み立て方|リリース前・リリース週・その後で何をするか

  • 5 日前
  • 読了時間: 5分
リリース日から逆算して組み立てる音楽プロモーション戦略のイメージ
プロモーションは施策の選択ではなく、順序の設計から始まります

「音楽プロモーション戦略」という言葉は広く使われますが、実務でやっていることは一つです。リリース日から逆算して、いつ・どこに・何を出すかを先に決めておく。それだけです。この記事では、インディーズのアーティストが自分たちだけで回せる範囲に絞って、リリース前・リリース週・その後の3つに分けて順序を整理します。

戦略と施策は別のもの

プロモーションの相談でいちばん多いのが「SNSはどれを使えばいいですか」という質問です。これは施策の話であって、戦略の話ではありません。

戦略とは、限られた時間とお金をどこに集中させるかを決めることです。個人やインディーズのチームが動かせるリソースは有限で、全部のチャネルを同時に走らせると、どれも中途半端になります。何をやらないかを決めて、順番をつける。それがそのまま戦略になります。

リリース前|動かせない締切から逆算する

配信ストアへの登録には審査期間があり、公開希望日の2〜4週間前が一つの目安になります。ここが動かせない締切です。逆算の起点はここに置きます。

リリース前に固めておきたいのは次の5点です。

  • 音源のマスター。あとから差し替えると再審査になるため、規格を揃えて確定させておく

  • ジャケット画像。正方形で、各ストアの要件を満たす解像度

  • アーティスト写真とプロフィール文。媒体に渡す用に、短い版と長い版の2種類

  • 楽曲のクレジット。作詞・作曲・編曲・演奏。著作権の登録に必要になる

  • 告知用の短尺動画、またはオーディオグラム

この5点が揃っていないまま当日を迎えると、「素材がないから動けない」という状態になります。告知が止まる原因は、熱意の不足ではなく素材の不足であることがほとんどです。

権利の登録を後回しにしない

プロモーションの記事で権利の話が出てくるのは、順番が逆に見えるかもしれません。ただ、露出が伸びてから登録すると、その間に発生した使用料を取りこぼします。

押さえておきたいのは、著作権(作詞・作曲)と著作隣接権=原盤権(録音された音源そのもの)は別の権利で、管理する先も違うという点です。著作権はJASRACやNexToneといった管理事業者、あるいは音楽出版社を通じて管理します。原盤権はこれとは別に、原盤を制作した側が持ちます。

JASRACの分配は年4回(3月・6月・9月・12月)です。しかも分配される月と、その原資になった利用期間はずれます。つまり、いま伸びている分が手元に届くのはかなり先ということです。だからこそ、伸びる前に登録を済ませておく必要があります。

なお本記事は一般的な情報提供であり、個別の助言ではありません。株式会社BRUSH MUSICは法律事務所ではありません。

リリース週|露出を1点に集める

リリース直後は、告知を1ヶ月に薄く伸ばすより、短い期間に集めたほうが動きが見えます。分散させると、どの日も小さな反応にしか見えず、次につながる手応えが残りません。

  • 配信リンクを1本に統一する。チャネルごとに違うURLを出すと、反応がどこから来たのか分からなくなる

  • プレイリストへの掲載依頼は、リリース前に出しておく。当日に動いても間に合わない

  • 初週にライブか配信を1つ用意する。人が同じ時間に集まる場をひとつ作る

リリース後|同じ曲に別の入口を作り続ける

リリース週が終わると、多くの現場で告知が止まります。ここがいちばん差のつくところです。

曲そのものは消えませんが、告知をやめた時点で、新しい人には届かなくなります。リリース後にやるべきなのは、新しい話題を作ることではありません。同じ曲に、別の入口を作り続けることです。

  • 歌詞の背景やレコーディングの経緯など、曲以外の切り口で出す

  • 映像を分割して、短尺で複数回に分けて出す

  • カラオケ配信に登録する。ファンが自分で歌える状態は、配信では作れない体験になる

  • 他のアーティストとの共演やリミックスで、別の聴衆に触れる

よくある失敗

  1. 全部を同時に始める。チャネルを一度に開くと、どれも運用が続かない

  2. 素材を作りながら告知する。当日の作業量が跳ね上がり、告知の質が落ちる

  3. 数字を見ずに続ける。SNSの表示回数が伸びていても、そこから配信リンクへの遷移がゼロなら、その施策は効いていない

  4. 権利の整理を後回しにする。伸びてからでは、その間の使用料は戻らない

WELCOMEMANの見立て

プロデューサーとして現場を見てきて思うのは、プロモーションで差がつくのは発想の派手さではなく、事前に決めておいた量だということです。

リリース当日に何をするかを、その日になってから考えているチームは、まず間に合いません。逆に、素材と順番を先に決めてあれば、当日は実行するだけになります。考える時間と動く時間を分けておく、というだけの話です。

そしてこれは規模の問題ではありません。1人でも設計はできます。むしろ意思決定が速いぶん、個人やインディーズのほうが有利な場面もあります。

まとめ

  • 音楽プロモーション戦略とは、施策の選択ではなく順序の設計

  • リリース前に、素材5点と権利の登録を終わらせる

  • リリース週は、露出を1点に集める

  • リリース後は、同じ曲に別の入口を作り続ける

株式会社BRUSH MUSICでは、リリースの設計から配信と著作権の登録、映像やWebの制作までを通して支援しています。どこから手をつけるか迷っている段階でも構いません。

 
 
 

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