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音楽ビジネスNEWS「世界の音楽出版市場、今年は100億ドル突破も 伸びは録音原盤市場を上回る見通し」

  • 執筆者の写真: ブラッシュ ミュージック
    ブラッシュ ミュージック
  • 11月5日
  • 読了時間: 5分

更新日:8 時間前



音楽ビジネス今回の要点

  1. 世界の音楽出版市場は今年初めて100億ドルを突破する見通しで、録音原盤市場を上回る伸びが予測されている。

  2. デジタル収益が出版市場の成長を牽引しており、2030年には86億7000万ドルに達する見込み。

  3. 音楽市場は、一部のトップスターが牽引するモデルから、DIYアーティストやインディーズアーティストが広く収益を得られるモデルへと変化している。

  4. 欧米の音楽市場の成長は鈍化しているが、アジア、南米、アフリカなどの地域で急成長が見られる。

  5. 日本の音楽市場はデジタル化の遅れを取り戻し成長しており、今後はメジャーアーティストに続き、インディーズアーティストが世界的に注目される可能性がある。

  6. FKJやジェイコブ・コリアなどのアーティストは、巨大なビジネスモデルに依存せず、自身の活動範囲内で収益を上げながら音楽と向き合う新しい成功例を示している。

  7. 今後2〜3年で、J-POPがアジア、南米、アフリカの音楽の先駆者となり、続いて日本のインディーズシーンが世界的に評価されるターンが来ると予測される。

章とトピック

世界の音楽出版市場の動向

イギリスの調査会社オムディアの2025年10月20日の発表によると、世界の音楽出版市場は今年初めて100億ドルの大台を突破する見通し。これは日本円で約1兆5000億円に相当する。市場は今後も成長を続け、2029年には130億ドル、2030年には140億ドルを超えると予測されている。
  • 要点

    • 2025年の音楽出版市場の成長率は9.6%と予測され、録音原盤市場の5.2%を上回る見込み。

    • 2030年までの年間平均成長率は5.4%で、市場規模は140億4000万ドルに達すると予想される。

    • 売上の大部分を占めるデジタル収益は、2025年の60億ドルから2030年には86億7000万ドルに増加する見通し。

    • 総収益に占める出版の割合は、2020年の18.9%から2030年には21%に上昇する見込み。

    • ただし、音楽ストリーミングの成長鈍化は避けられず、両市場の拡大ペースは2030年まで毎年鈍化すると見られている。

    • 現在のマスター音源(原盤権)の売上は296億ドル(約4兆4000億円)であり、音楽出版マーケットはその約1/3の規模である。

音楽産業の構造変化とインディーズアーティストの台頭

音楽産業は、一部の圧倒的なスターが収益を独占する鋭角なピラミッド構造から、DIY(Do It Yourself)アーティストやインディーズで活動する人々も広く収益を得られる、より四角形に近い構造へと変化している。これにより、音楽産業の基盤が整っていくと予想される。
  • 要点

    • コンテンツ戦争と可処分時間の奪い合いが激化する中、音楽コンテンツは映像に負けない強さを持っている。

    • 大手メーカー(例:ソニー)もインディーズレーベルやディストリビューションを買収し、インディーズアーティスト向けのプラットフォームを強化している。

    • 今後、インディーズアーティストがスポットライトを浴びる時代が来るが、それは一部が突出するのではなく、多くのアーティストが自身で収益を上げられるようになる形で進む。

    • この変化は過去10年ほどかけてじわじわと起きており、今後さらに加速していくと考えられる。

  • Examples

    ジェイコブ・コリア、FKJ、トム・ミッシュといったアーティストは、従来のトップスターのやり方とは異なる成功を収めている。彼らはYouTubeやPatreonのようなプラットフォームを活用し、自身の活動範囲内でしっかりと収益を上げながら、自分の音楽と向き合っている。

    • ジェイコブ・コリアは、音楽家の中の音楽家と評され、グラミー賞にノミネートされるほどの成功を収めながらも、インディーズ的な活動スタイルを続けている。

    • FKJはインタビューで、2〜3年も契約に縛られ、ツアーや制作ノルマに追われるトップアーティストのスケジュールは選ばないと語っている。彼は自分のやりたい音楽をやりたい時にやるスタンスを貫いている。

    • これらのアーティストは、デジタルマーケットが成熟した欧米で生まれた成功事例であり、大金持ちになるビジネスモデルではなく、自身の音楽が評価され、それに見合った収益を受け入れるというスタンスを示している。

日本音楽市場の将来性とグローバル展開

日本はデジタル化で欧米に遅れた分、現在ストリーミング市場が大きく成長している。この流れは、まずメジャーアーティストの世界的成功につながり、その後、日本のインディーズアーティストが世界に発見されるという、欧米市場と同様の段階を経ると予測される。
  • 要点

    • 音楽ビジネスの欧米市場の成長が鈍化する一方、日本、南米(ブラジルなど)、アジア圏、アフリカの成長率が著しい。

    • 現在、藤井風、Ado、YOASOBIといったメジャーアーティストが、レーベルの資金力を背景にグローバルに展開している。

    • このメジャーアーティストの成功期が落ち着いた後、約2〜3年後には、世界のオーディエンスが日本のインディーズ音楽を聴き始めるターンが来ると予想される。

    • J-POPは、欧米音楽に影響されない南米やアフリカの音楽と並び、グローバルマーケットにおけるアジアの先駆者になる可能性がある。

    • メジャーの道をたどる形で、日本の素敵なインディーズアーティストがグローバルに展開していく流れがマーケットの動きから予想できる。


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