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音楽家•Babi新曲「Orchid Hunter」リリースインタビュー




音楽家として広く活躍するBabiさんが新しい作品を届けてくれました。

現在配信中の新曲「Orchid Hunter」は蘭の花にインスピレーションを受けて制作された楽曲。

作詞、作曲、編曲、アートワークの細部にまでこだわりを感じる今作。

そんな彼女の新曲を紐解くためBabiさんへメールインタビューを行いました!


こんにちは、本まで読んでいただきとても嬉しいです。

よろしくお願い致します。

-こちらこそインタビューを受けていただきありがとうございます。

では早速なのですが今回リリースされた新曲「Orchid Hunter」を制作するきっかけとなった本「蘭に魅せられた男」こちらを読ませていただいたのですが、蘭というの花の歴史はとても奥の深いものでした。純粋に蘭という花に魅せられた人、一攫千金を狙うための目的として利用する人など様々ですがBabiさんにとって蘭の花の印象はどういったものでしょうか?また、この本を読んでから印象が変わったなどありますか?


 

蘭の花の印象は、学生の頃までは、どちらかというとマダムが好きなお花というイメージであまり好みのものではなかったのですが、ある時オンシジューム(蘭の一種)の花束をいただいて、渋い子たち、と思いながら部屋に飾っていたら、あれ?舞っている天女たちと目が合う。お花が擬人化して見えて、どうして貴方はそんな形で色になったの?っと蘭の花たちを目で追うようになりました。

この本を読んでからの印象は、蘭が生息している湿地帯のイメージや知識、蘭を取り巻く奇天烈なストーリーも魅力的で好きですが、蘭を愛する愛好家の方々の蘭へ対する情熱的に(偏愛にも思うくらい)の愛でる視線もとても好きなのだと気付かされました。

余談ですが、ヴィクトリア女王の映画が好きで、(夫婦仲が良く、夫婦で政治をしたというお話。)ヴィクトリアが蘭の愛好家だったというお話を聴いてとても嬉しい気持ちになりました。


-そうでしたか。本をきっかけに蘭に対する印象も変わったのですね。インスタグラムにアップされている蘭の花たちも素敵です。

 次の質問になりますがBabiさんは作詞、作曲、編曲の全てをご自身でされています。楽曲を作る際、どのような過程を経て出来上がっていくのでしょうか?



 蘭をハントする海の船から湿地帯やジャングルに向かう映像をイメージしてリフレーションを考えました。作編曲も作詞もつぎはぎの様に一斉にしていくので(イメージは粘土で立体の物を作っていく様な感じで、思いつきで足したり削ったり。)蘭の曲ではあるのですが、最終的に歌詞は蘭愛好家の蘭を愛でる愛情に対する好意が強く出てしまいました。

装飾しすぎる癖があるので、足しすぎない、引き算も勇気を持ってする。という自分での約束はなんとなくあります。

そして、2020年は辛いニュースも沢山入って来ていて、なんとなく対人(人に対する)ではなく、対物(モノを観察する)という事に目を向けて、コツコツと小さな喜びを重ねていく様な、粛々と続けてみよう、命が深く広く根を張る様にと願いを込めました。



-また、音響の面においても、一つ一つの楽器響きが美しくこだわりを感じました。レコーディングやmix、マスタリングの際のこだわりはありますか?



レコーディングに関しては、普段よく演奏をお願いしている音楽家の皆さんにリモートスタイルでお願いしました。よくご一緒しているので、好きなニュアンスをよくわかってくださり有り難いです。

一般常識に拘らず、演奏技法も無視してでも好きな音階、音楽を作っていいよ!と言ってくださる奏者さんで、とにかく冒険させてくださいます。

MIXとマスタリングに関しては、佐藤宏明さん(molmolさん)にお願いしました。

仕事でご一緒して以来、音像がとても好きで、ピクミンデラックス3の音楽を作った時も佐藤さんにお願いしたいと相談し、植物的なサウンドをピクミンで探究した流れもあり、オーキッドハンターでも!ぜひお願いしたいという流れになりました。

音像がもともと好きなので、お任せスタイルで、そこから少しやりとりを重ねてお願いしています。


-そして、アーティスト写真には背中に印象的なペイントされています。

こちらにはどういった意味が込められいているのでしょうか?


 

 昨年1月に、制作に対してアクセルを踏んでいきたいとというのがあり、シノワズリという少しエッジのあるポップスを発表したのですが、そのシノワズリ(西洋の中国趣味)をイメージしたイラストレーションをお願いしました。シノワズリの曲の歌詞にそって描かれてる模様が沢山あります。



-MVは普段から親交のあるRachel Chie Millerさんが監督を務められています。こちらはどのようなMVしようと思われましたか?


 

とにかく負のエネルギーを入れたく無くて、直向きで健やかで明るい方に、とお話をしました。Rachelさんは、曲線の美しさを裏テーマに映像を作ってみようとお話をしてくれました。本も読んでくれて、撮影した筑波の実験植物園の方々に本当に親切にしていただき、関係者しか入れないエリアに入れてくださり、大変希少な蘭を沢山観させていただきました。美しい蘭を沢山おさめられたとおもいます。


-様々なインスピレーションを得て楽曲を制作されていますが、新たな関心や興味のある分野などはありますか?



最近は覚醒遺伝に興味があります。

 息子が誕生して、私にも夫にも性格が似ていなくて、でもお爺ちゃんとよく気が合っていて、私もお婆ちゃんが物作りをしている人で、母によく似ていると言われるので、職業なども結構結びつきを感じて、アートワークをしている山口さんや、エンジニアさんにこの話をしたら、共感されて、いろんな方にお爺ちゃんお婆ちゃんの職業や趣味の結びつきを聴いています。

エンジニアさんの祖父は耳でエンジン音を聞いて修理されてたり、バイオリン奏者さんのお爺ちゃんは木のおもちゃを作る職業だったり、、、まだまだあるのですが、、、

覚醒遺伝をテーマに新曲の海の演芸会-オクトパス三世-を作りました。

後は建築が元々好きではいたので、海外に行き建築をよく観に行っていたのですが、詳しい訳では無いので、建築や家具についてもっと深めて音楽を作ってみたいです。



-普段はどんな音楽を聴かれるのでしょうか?また、最近よく聴く音楽はありますか?



歌が得意ではないので、自分の作る曲はどうしても装飾的な作り方をするのですが、声が魅力的なアコースティックなシンガーをよく聴きます。歌が上手だったら削ぎ落とした曲を作りたいなという妄想はあります。

ギターに歌だけという編成であったり、奏者さんへの憧れが強いです。

と言いつつ普段無音で過ごすのが好きなのであまり聴かないのですが、

最近のものがすぐに思い浮かばないのですが、Jesca hoop、レイチェルダッド、

ジョニーミッチェルのBoth Sides Nowとか好きです。

後は、アレンジも含めて、ダーティープロジェクターズ、コトリンゴ、ブリジットフォンテーヌが好きです。


-最後の質問になるのですが先日アルバム制作に関するツイートをされていますが今後の活動予定を教えていただきたいです。



子育てをしながらの制作で、稼働時間が限られており、停止していたくなかったので、シングルで沢山発表し風通しをよくしつつ、その作品群をまとめつつ、新作も更に2曲入れようと思っています。(16曲ほどになりそう?です。)

秋には発表できるかな?

 集大成でもあるので、今までお世話になってきた人と新しい出会いを含め沢山コラボレーションしています。

またアートワークのイラストレーションと音楽の展示もギャラリーなどで発表したいです。

 レコードサイズでのアートワークを描いていただいており、そちらの原画を是非一緒に観ていただきたいです。



プロフィール

作曲家、編曲家、効果音作家、歌、チェンバーポップアーティスト。

2009 年より、坂本龍一が MC を務めるラジオ「RADIOSAKAMOTO」で複数回 ノミネート起用される。伊藤朋子、益田トッシュ、岡本大介、湊雅行、美島豊明、牧村憲一に師事。

2011 年 1st アルバム「6 色の鬣とリズミカル」、2013 年 9 月、2nd アルバム「Botanical」、2014年3rd アルバム「okiokogu」



- シングル「Orchid Hunter」-

1. Orchid Hunter

2. Orchid Hunter (Instrumental)


形態 : ストリーミング/ダウンロード


配信ストア : Apple Music / iTunes / Spotify / Amazonほか

配信リンク : https://babi.ffm.to/orchid




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